不動がもたらす身体の悪循環

こんばんは。トレーナーの島田です。

「最近運動不足で…」という言葉はよく耳にしますが、その本質をたどると、実は“運動していない”というよりも、

「動かない時間が長すぎる=不動」が問題になっていることが多いのです。

 

不動状態、つまり長時間座りっぱなし、立ちっぱなし、寝たきりなど、関節や筋肉を動かさない状態が続くことは、

私たちの身体にとって非常に大きな負担となります。

医学的には、不動により筋膜や軟部組織の「線維化(せんいか)」が進行すると言われています。

これは、筋肉や関節周囲の組織が動かされないことで柔軟性を失い、コラーゲン繊維が不規則に蓄積して

“固まりやすくなる”状態のことです。いわゆる「身体が固くなる」原因の一つでもあります。

 

また、動かさない時間が長くなると、血流が低下し、筋肉や関節に必要な酸素や栄養素が届きにくくなります。

その結果、疲れが取れにくくなったり、冷えやむくみが起こったり、ひいては慢性的な肩こりや腰痛へとつながってしまうのです。

不動が続くことによって、「動かない → 筋膜が硬くなる → 動きづらくなる → さらに動かなくなる」という悪循環が生まれてしまいます。

この悪循環を断ち切るためには、特別な運動をする前に、まずこまめに身体を動かす習慣を取り入れることが大切です。

例えば1時間に一度、肩を回す、立ち上がって軽く歩く、深呼吸しながら伸びをする。

こうした小さな動作でも身体はリセットされ、筋膜や関節の固まりを防ぐことができます。

 

日常の“ちょっとした動き”こそ、健康を守る第一歩。

不動を防ぐことが、あなたの身体を軽く、快適に保つ秘訣です。

今日もぜひ、意識的に「動く」時間を取り入れていきましょう!